大阪ごみ減「ごみ減量市民リーダー養成連続セミナー」を取材しました。

大阪ごみ減量推進会議「ごみ減量市民リーダー養成連続セミナー」

取材者の印象
 対象が明確で、ごみ減量推進員は地域とのつながりがあり、学んだことを活かす場があります。また、自治体職員も参加していて、この講座が、立場を越えた協力や協働が生まれる素地として期待できます。

《取材日》   2018.8.6
《主催団体》 大阪ごみ減量推進会議(大阪市中央区 http://osaka-gomigen.net/
《事業名》   ごみ減量市民リーダー養成連続セミナー

《受講者数(直近)》 50名(各回定員)
《実施講座数》 年1回,連続6

《主な対象 及び 概要》 連続講座として開催している。主な対象は,ごみ減量推進員。大阪府内の多くの自治体が、ごみ減量推進員を委嘱している。大阪市の場合,町内会から推薦を受けた人が委嘱され,全市で4,000人にのぼる。講座は推進員だけでなく,一般市民や府内行政職員なども対象にしている。

 セミナーは地球環境基金の助成を受けて開催している。他の基金等も含めて,助成が得られなかった年度は開催を見送っている。2018年度は全6回の連続セミナーを開催した。各回定員は50名で先着受付になっている。参加者の4分の1は大阪市内のごみ減量推進員。他の自治体からは行政職員の参加はあるが,ごみ減量推進員の参加は少ない。

 そのなかで寝屋川市は,一定の知識・スキルを持った市民に「資格」を与え,最上位の資格取得者には出前講座講師を依頼している。その資格取得要件に本講座を組み込んでくれている。

 全回受講者に修了書を発行しているが,何かに役立つものではない。現在修了者へのフォローアップはできていない。

 活動スキルについて,2015年度全5回の最終回に「ごみ仲間を増やそうファシリテーションスキル入門」というテーマ設定をした。以降活動スキルだけを扱った回は設けていないが,グループ討論などで,話し合いの進め方などを体験的に学んでもらっている。

《成果》

・参加者の自発性は生まれていますか。
 ごみ減量推進員は5080人ほどが研修に自ら参加している。

・活動スキルの習得はどうでしょうか。
 現在はスキル修得を目的とした講座は開催していない。各回のグループ討論で経験を積んでもらっている。

・参加された方の活動は継続していますか。
 「自分個人が市長から委嘱を受けている」という意識が,継続した活動や研鑽・情報収集のモチベーションの維持,向上につながるのか,他市事例を含め更なる情報収集と検証が必要と思われる。

・新陳代謝は生まれていますか。
 新たな先進的市民を発掘し,養成するための具体的な活動は見られなかった。

・参加者の活動は地域に広がっていますか。
 個人への委嘱だが,町内会から推薦を受けているため,地域との関係は確保されている。